■愛する人のHEROになるアイデア帳
2016年7月18日 第416号
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★今週のアイデア
改革者はヒーロー。
その第一歩は「志」を創ること。
★私の体験談
私のクライアントの一人が、所属す
る学校の改革に取り組んでいます。
学校を愛し、生徒を愛しているため
良くない方向に向かっている学校を
改革することに決めました。
しかし、その方（仮称鈴木さん）は
学校の代表ではなく、一教員なので
改革の権限はありません。
一人で改革を唱えても、一匹狼の如
く、周りからは無視をされるような
状況でした。
その状況に失望し、学校を辞めてし
まうことも考えていました。
私と毎月のコンサルティングを重ね
ることで、学校を辞めるよりも学校
を改革することを選択されました。
なぜなら、業界全体も改革したい想
いがあり、それには今の学校を変え
るのが早道だと気付いたからです。
これから数回にわたり、鈴木さんの
組織改革の実話を書いていきます。
（鈴木さんには了承を得ています）
今回は、「志」編です。
改革の第一歩は、自らの芯をつくる
ために、「志」を創ることでした。
これから挑む「改革」は、あまりに
大きい壁で、少しぐらいの気持ちで
は乗り越えられません。
確固とした揺るぎ無い崇高な目標を
設定することで、いつでも自分を奮
い立たせることができます。
そのために、何か月もかけて「志」
を一緒に創り上げていきました。
生い立ち、好き嫌い、得意不得意、
喜怒哀楽、夢や目標などを語り合い
ました。
鈴木さんが自分を理解し、私も鈴木
さんのことを、鈴木さん以上に理解
するのに、長い時間をかけました。
全てのクライアントで起こることで
すが、表面で発する言葉の裏で、真
の言葉が発せられています。
自分では気付かないほどかすかな声
で、本当の自分が発してる声です。
その言葉にこそ全ての真実があるの
で、私はその言葉を聴いています。
鈴木さんも、かすかな声で、様々な
声を発していました。
その声を、私が拡声器として鈴木さ
んに伝えると、何のことか分からな
いという表情になりました。
しかし、その想いは本当の自分が発
したものなので、かすかに思い出す
程度でした。
次のコンサルティングの時まで、そ
の想いを反芻してもらい、はっきり
と思い出してもらいました。
何か月もかけて、いくつもの本当の
自分を引出すことで、漠然とした想
いが明確な想いになってきました。
そんな矢先、事件が起きました。
自分の想いと学校の状況があまりに
違いすぎるため、やっぱり学校を辞
めると言い出しました。
辞めて、行政書士の資格をとり、社
会の役に立ちたいとのことでした。
その理由や今後のビジョンを、よく
聴きました。
自分の想いが明確になりはじめてい
るので、今の自分とのギャップがあ
り過ぎて悩んでいるようでした。
その道が鈴木さんにとって最良の選
択ならば応援していましたが、逃げ
から出た思考だと感じました。
私は、厳しい言葉でその思考は間違
いであることを伝えました。
鈴木さんも深く納得し、学校に残り
継続して改革することを、再び決断
しました。
その後も、再び想いを明確にしてい
くコンサルティングを続けました。
それぞれの想いを図で示し、想い同
士の繋がりを明確にし、一つの最上
位の想いに繋げていきました。
最上位の想いを自分の言葉であらわ
し整理し、「志」として明確に言葉
で規定して、志編は終了しました。
志を見るだけで、自分の中で全てが
広がように見え、力が湧きます。
迷ったときも志を見ると、どこに向
かうべきかはっきりし、誤りであれ
ばすぐに戻ることができます。
長くなりましたので、「志」編はこ
こまでにします。
次回は、「人間関係」編です。
★解説
過去の延長線が、働くには楽ですが
それでは衰退していきます。
成長しているときに、改革するから
こそ、持続可能な会社になります。
だからこそ、改革を推進する人は、
後々、会社やお客様にとって、ヒー
ローとなります。
成長しているときには、改革をしよ
うと推進する人は、周りから悪とし
て見られます。
なぜなら、成長しているのに改革し
たら、業績が落ち込んでしまうと思
われてしまうからです。
しかし、本当は余力があるうちに改
革をしないと、改革に手がつけられ
なくなります。
改革者は、悪と見られ、会社の多く
の人から妨害されます。
それでも、改革を断行するには強い
想いがなければ、途中で挫折してし
まいます。
想いを明確にするのに「志」を創る
ことが、とても役立ちます。
改革者としてヒーローになるために
ぜひ今日から、自分で志を創り上げ
てみましょう。
HERO Consulting
古川宗弘
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